3年7か月ぶりのエッチ

ー琴美sideー

 

 

朝、目をあけて最初に思ったこと。

 

 

「喉が…痛い…」

 

 

昨日の二次会のカラオケが効いているようだ。

 

 

でも…何故か下半身も痛い。

 

 

 

「…んあ?」

 

……。

 

………。

 

 

一瞬にして、ハッ!!!!と目を覚ます。

 

 

 

 

「え?え?ええ!?…うそ…うそでしょ!?」

 

 

 

 

昨日の記憶がはっきりと思い出せない。

 

 

だけど、知らないホテルの部屋、そしてベッドの上。

 

 

 

あたしは服を一枚も着ていない…。

 

 

そして鈍い痛みのある下半身。

 

 

これは……確定だ!!!!!

 

 

 

「あたし………3年7ヶ月ぶりに…男とエッチしちゃった?」

 

 

呆然とする頭。

 

 

 

そしてドキドキしながら、隣の視線を感じるほうへ目を向ける。

 

 

 

「……おはよう」

 

なんと…私の隣で寝ていたのはあの草食系男子の佐伯涼だった。

 

 

「ぎゃーーーっ!!!!!!」

 

 

思わず声をあげる私。

 

 

佐伯涼は、枕に頬をつけて、私を見つめている。

 

 

私はとっさに布団で体を隠した。

 

 

 

「わた…私たち、その…やった!?」

 

 

ストレートに聞くしかない。

 

 

すると佐伯涼もとても気まずそうに

 

 

 

「…ごめん……」

 

 

と言った。

 

 

 

これぞ、衝撃…。

 

 

昨日の飲み会のあと、どういう流れでそうなったのかは全く覚えてないのだけど。

 

 

あたしと、佐伯涼は昨夜エッチしてしまったらしい。

 

 

 

やっちゃった…

 

これぞまさに「やらかした」。

 

 

どうするべきか…。

 

 

 

そうだ!まずは…おなかすいたな。

 

 

「とりあえず、シャワー浴びて、朝ごはんたべようか!?」

 

 

今はとりあえず落ち着こう。

 

 

そう言った私を驚いた表情で見て、佐伯涼が頷く。

 

 

「じゃ、先に浴びてくるね」

 

 

そう言ってボクサーパンツだけを履いてシャワールームへ歩き出した佐伯涼を呆然と見つめた。

 

 

 

そして不覚なことに、その以外とたくましい体つきにドキドキした。

 

シャワーを浴びて、髪の毛をセット。

 

お互いにどことなく気まずい空気のなか、ホテルの部屋をでた。

 

 

佐伯涼からも、自分と同じかすかなシャンプーの匂い。

 

 

がらにもなく、何故か佐伯涼を見るのが恥ずかしかった。

 

 

 

 

「とりあえず…ドトールでいいですか?」

 

 

佐伯涼のほうも、気まずそうにチラリと私のほうを見て尋ねる。

 

 

 

どうせならこのまま帰りたい…と思いながらも、

 

 

「うん…」

 

 

とだけ答えた。

 

 

 

 

カップルでもないのに、ホテルからの朝帰りで、そのままモーニングを食べるなんてすごく変なかんじがする。

 

 

店内に入ると、土曜の朝の7時というだけに、平日の朝よりはすいているような気がした。

 

 

メニューから適当なモーニングセットを頼んで、窓際のカウンター式の席に並んで座った。

 

 

 

正面で向き合うより、横並びのほうが顔を見ないで済むよね。

 

 

 

席について、お互いにとりあえずコーヒーをのんだ。

 

 

そして、気まずい空気がたまらず、私から佐伯涼に話しかけた。